発達障害者が困らない生活を送るために

私は漫画家ですけども、就労支援B型事業所にも通っています。
在宅ワークの形態なので実際にほとんど通所はしていないのですが。

 

私には発達障害があります。ASD自閉症スペクトラム障害アスペルガー症候群、広汎性発達障害など呼び方は色々ありますが、そういう感じのやつです。
25歳のときに診断されました。

 

普段は自分の発達障害を自覚することって、あんまりないです。
というのも「困らないような生活をしているから」です。
つまり、困るような場面を作らない。

 

私にとって困る場面というのは、一般的な労働の場面でした。
仕事のある日は毎日職場に通って、職場の人たちとコミュニケーションを取りながら仕事をして、同時に家事や身づくろいなどの生活も行って……というのはあまりにも苦手すぎました。多くの人たちがふつうに行っているがゆえに、出来ないのは自分が努力してないからだ根性がないからだと思い一生懸命に取り組みましたが、どうにもだめ。

 

職場に通う、連日家の外に出るというのは体力的にキツかったですし、職場の人たちとのコミュニケーションも大変でした。私の何かが気に障るんでしょうね。攻撃されることも間々ありました。そうでなくても、気を遣いすぎて疲れすぎてしまうという問題もありました。

 

なので、働くのをやめました。
通所型の就労支援事業所も同じことだったのでこれもやめました。

 

そして漫画を描いてました。
障害者年金を受給してましたし、働いているパートナーもいたので生活はできたのが幸いしました。私は心に決めていました。もうぜっっったいにふつうに働かないぞと。

 

そのうち、書籍を出版することになり、漫画家と呼ばれるようになってました。

 

現在、漫画家として活動しつつ、在宅ワーク型の就労支援事業所に所属してぼちぼち働いています。生活がこうなってくると、困る場面というのはあんまりなくなってきますね。理解してくれる人たちが周りにいっぱいいる状況になるので、無茶な要求をされることもなく。あと「漫画家」ってなんかちょっと突飛だったり変な行動をしてても「漫画家だからね」と寛容な目で見てもらえる風潮ないですか?(あるよね?)それを言い訳にして傍若無人に振る舞おうってわけじゃないですが、多少ゆるい雰囲気があるというのは緊張しないので助かります。ありがたい。

 

というようなことをつらつらと書きましたが。
言いたいことは「適応できる場所を探そう」ってことです。

 

特に発達障害者は、適応できる場所がピンポイントだったりするので世の中の「ふつう」に従っていると高確率で不適応を起こします。世の中の「ふつう」に惑わされずに自己分析をして、自分に合う場所を探してください。
そこで必要になってくるのは「人に何を言われようが、迷惑をかけようが、自分にとって居心地のいい場所を自分で探すんだ」という覚悟です。他の誰も探してくれません。自分が自分のために、自分に合う場所を、自分で探すんです。

 

その覚悟があれば、大丈夫。見つかります。

 

自分を大切に。

 

津島つしま